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『夢見る病気』豊原ね子

投稿作品『夢見る病気』〈2〉 著者:豊原ね子

序章・眠れる人は眠れ ――2/2

 ―5―

  船は祭りだった。
 視野いっぱいに広がる部屋が、立食パーティーの会場になっている。テーブルの間を埋め尽くすのは、二足歩行の猫、猫、猫の大群だ。
「猫の姿で世を忍ぶ同志諸君! ついにこの時がやってきた!」
 どこか遠くの壇上から、船長が演説している。船長に会ったことはないが、彼が白黒のブチ猫であることを知っている。
「我らが派遣した特使がついに収束点を見つけたのだ! 地球を離れ幾星霜、犠牲になった特使、志半ばで倒れた同志は数知れず、数多の貴き犠牲を乗り越えて、ついに――ついに我々は無限の多世界を束ねる要を打ちこもうとしているのだ!」
 乗組員の役職は、猫のガラによって違う。数えきれない黒猫虎猫縞猫三毛猫が大体固まって島をつくり、そして喝采をあげる。少年は近くの茶虎白(客室係)にこっそり声をかけた。
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黒実 操

Author:黒実 操
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