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『夢見る病気』豊原ね子

投稿作品『夢見る病気』〈17〉 著者:豊原ね子

第二章 Reginita(第十二枝 春) 第三話――3/5

 ―6―

「――以上が現在僕らにたてられる最善の対抗策だ」
 地下の大会議室の演壇で、エグバートが言葉を切る。起きぬけのような顔、皺だらけのスーツにボサボサの髪といういつもの姿だが、えもいえぬ緊張を全身に纏っている。
「都市部では支援会が動き始めている。この攻撃を防ぎきれば、敵が第二、第三の武力攻勢を仕掛けるのは難しくなるだろう。あの町を突破されてはならない。以上だ。質問は?」
 彼らの基地たる建物を中心とする工場街は、攻めるには適さない立地だ。基地の背後は急激に落ち窪む坂道となり、掘っ立て小屋がしがみつくように点在するばかり。少し歩くと高い壁に突き当たる。
 残り三方向の内二方向には、支援会の援助を受けて立ち上がったさまざまな工場が乱立し、基地を隠している。機械化にはコストが高く、しかもあまり人がやりたがらない、そんな仕事の工場だ。内壁から仕事をもらっている。そうした町を攻撃するのは敵にとって得策ではない。
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