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読みきり作品 吉野慧

投稿作品『雨』 著者:吉野慧

この村では、雨が降ると大量の死体が溢れる。理由は知れない。

 私がこの村に移って来たばかりの時に、酷い豪雨が三日も続いた。
 雨があがると町の人たちは黙々と各家々から、ぐったりと魂を身体から洗い流されてしまった死体を担ぎ出して家の前に寝かせ始めた。
 直ぐに道の至るところで死体が寝はじめた。その眠り方がどれも安からで、生きて死体を担ぎ出している人間の方が精気の抜けた、死んだような顔つきをしていて、一体誰が死んでいて、誰が死んでいないのか、さっぱりわからない。死体が出された家は、どれもどんよりと歪んで見えた。
 暫くすると、真っ白な法衣を纏った坊主たちが現れて、寝ている死体をトラックに乗せてどこかへ走って行ってしまった。見送るものは誰もいなかった。
 
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