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『夢見る病気』豊原ね子

投稿作品『夢見る病気』〈30〉 著者:豊原ね子

夢見る病気〈30〉 第三章 Utopia(第七枝 夏) 第三話 雷火 ――1/2

   第三話 雷火

 ―1―

 押し寄せる雲が薄茶に色付き、森から遠雷が聞こえた。湿り気を帯びた風が街路で渦を巻く。砂埃が路上で円を描きながらはしって行く。すぐに小雨が降り始めた。家々から女たちが飛び出し、あわてて洗濯物を取りこむ。
 北部郊外の一軒の平屋だけ、洗濯物が取りこまれない。
「トラちゃあん」
 中年の主婦が、猫を探してさまよい歩いている。
「トラちゃあん!」
 医院の前庭の植えこみから茶トラの猫が飛び出した。「トラちゃん」、主婦が猫を抱き上げると、雨が本降りになる。叩きつけるような雨の中、主婦は平屋に帰っていく。

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