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竹の子書房用 とよね

竹の子書房用【絵が先 百合の雪】参加作品 百合の雪〈1〉 著者:とよね

一章 無限牢

 ―1―

 林立する塔の頂を、ただの一度も見たことがない。雪雲に塔が突き刺さり、かわりに粉雪が降る光景は、少年にとって当たり前のものだった。少年は十七になったが、雲が晴れたことはなかった。冬が終わることもなかった。ただ雪に煙る視界の果てまで塔が並んでいた。塔を繋ぐこの屋敷もまた、果てることなく続いていた。
 屋敷は冬の始まりからあるとされているが、それがどれほど長い年月なのかは記録されていない。屋敷は荒れていた。天井が崩れ、雪が吹きこんでいる箇所がいくつもあった。
 柱が根元近くから折れ、倒れている。
 黒く変色した絨毯が、天井の崩れた箇所では雪に覆われている。
 その廊下を抱きこむように、高い壁が残されている。
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