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竹の子書房用 とよね

竹の子書房用【絵が先 古城の怪異】参加作品 古城の怪異〈4〉 著者:とよね

古城の怪異〈4〉 二章 その夏(――3/3)

 11.正当防衛です、ミス・エーカー

 テーブルにつき、やれやれ、久しぶりの食事だと思うけれど、心持ちは安堵からほど遠い。向かいに座るキャリーのことが気になるのだ。
 泥がこびりつき、絡み合った長い髪。生々しい擦り傷が残る腕や顔。細い指がもつスプーンは、泥水をすくっている。
 キャリーのスープ皿には石と草と泥水しか入っていない。と思ったら、リジルの皿もそうだ。これでは食べられない。
「どうして、ここにいるの?」
 リジルは問うが、キャリーは長い前髪の向こうに顔を隠してすすり泣くだけだ。
「ねえ、キャリー。あなたは誰? なぜお城にいるの? お城の外にはちゃんとしたご飯があるのよ」
 消え入りそうな声で嗚咽していたキャリーが、顎を上げ、水色の目でリジルを見た。白目が充血し、涙をためている。
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