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『夢見る病気』豊原ね子

夢見る病気 みちしるべの〈5〉 著者:豊原ね子

〈ご挨拶〉
 こんぬつわ。投稿者の豊原ね子略してとよねでございます。先日兄がものを食べているほうからやたらクチャクチャ音がするので「口閉じて食え!」と振り向いて言ったら猫が水を飲んでいる音でした本当にありがとうございました。

〈謝辞〉
 スランプですと言ったきり更新がグダグダになっております。待っていてくださる方にはまことに申し訳ない状態です。
 ちょっと前まで、書くどころか読むのもダメ、自分が書いたのを見返すなどトンデモナイという状況でした。とにかく日本語を目にすること自体が苦痛で、本屋に行って本の表紙を眺めても、そこに書いてあるタイトルの意味が三回読んでも理解できないという有り様でした。
 今はだいぶマシになってきています。
 三題噺を無理矢理にでも書いたのはいい荒治療だったかもしれません。
 お題提供者のクロミミねーさん、ありがとう。
 第二章ももうすぐ終わりですので、もうしばらくのお付き合いをよろしくお願いします。
〈コラムⅠ 『キャラ立ち』の意味が実はよく分からない〉

作者「キャラのバカ! なによ、意気地なし! キャラが立たないのを作者のせいにして! 作者はちゃんと書いているわ! キャラの甘えんぼ! 怖がり! 意気地なし! どうして立てないのよ! そんなことじゃ一生(私が)小説家になれないわ! それでもいいの!?」

キャラ「知るか」

作者「キャラなんかもう知らない! ウワーン」

〈コラムⅡ 思い出した話〉

 ミナシキがバスの中で行方不明者のラジオを聞いているシーンを読み返していたら思い出した話。

 ほんの一時、短い間だが、個人経営の天然石屋でアルバイトをしていた。
 そこの店主はどう見ても六十過ぎくらいなのだが、実際には八十を過ぎていた。店主はなかなか達者なお人で、直接ネパールに出向いてはヒマラヤ水晶だの曼荼羅画だのを仕入れていた。
 ポーターたちと山に入るまでに、幾つかの村を経由する。そんな時……村人たちの間を縫って、まっすぐに、こちらを目指して歩いてくる老人がいる。そして老人は小声で問いかける、「あなたは日本人ですか?」、と。
 よく見てみれば老人も、日本人の風貌ではないか。
 老人は、「日本は平和ですか?」と問い、店主が「ああ、平和ですよ」と答えると、それで満足して去ってしまう。後を目で追おうと試みても、完全に周囲の人の気配に紛れてもう見つけることができない。
 彼らの正体が何かというと、第二次世界大戦中に捕虜になって見捨てられたり、脱走した日本兵だという。本国(日本)では行方不明か死亡の扱いになっており、今ではネパールやビルマ(現ミャンマー)などの山麓で、家族をつくりひっそり暮らしている。そうした人たちが、何人もいるらしい。
 二年ほども前に聞いた話だ。
 残念なことに店はツブレてしまい、その話をしてくれた店主とはもう連絡がつかない。

〈コラムⅢ 恐怖vs萌え〉

 私もいろんな「怖さ」の表現を学びたいので、大分昔から怖いと評判の某Jホラー映画を見てみた(リングじゃないよ)。
 はい。
 どん引きの怖さでした。
 怖くて涙が出た。
 文書としてUSBに保存したら呪われそうな気がするので、タイトルは入力しない。
 新人映画監督がデビュー作となる予定の映画を撮っている最中、カメラに撮った覚えのないカットが映りこんでいることに気付く。しかし主人公はどうにも、その映像に見覚えがあるような気がしてならず――……という内容で、ディープなホラーファンなら、もしかしたらこの紹介だけでどの作品か分かるかもしれない。
 エンディングが理不尽かつイミフで、恐ろしいことこの上ない。
 よーく見たら意味が分かるかもしれないが、正直もう二度と見たくない。
 さて、問題はこの後に起きた。
 寝れないのだ。

 眠くてベッドに横になるのだが、怖くて目を長時間閉じたままでいられないのだ。ヘタに寝てしまうと、次目を開けたとき隣に幽霊が立っていそうな気がするのだ。
 ましてアレだ。電気が消せない。真っ暗になど怖くて出来ない。
 少しまどろんでは怖い夢を見そうになってパチッと目を覚まし、明るい部屋で寝汗をぬぐうということを繰り返していた私は天啓のようにすばらしいことを思いつく!
 そうだ! 幻想水滸伝(テレビゲーム)のことを考えよう……!!

萌えれば恐怖は消えるはず……♪! 萌えれば恐怖は消えるはず……♪! (もしあなたが「こいつはバカか」と思ったなら、あなたは多分正しい。)
 
 私は小学生の頃からこのRPGシリーズのファンだが、特にⅣが好きだ。作中まんじゅう屋の夫婦を仲間にできるのだが、夫婦のうちどちらかをサポートキャラとして戦闘に連れていき、敵国の兵士を倒すと、なぜか正体不明の「肉まん」を作ってくれるという素敵ゲームだ。
 攻略本を引っ張り出して一人でキャッキャウフフな気分になっていい感じになったところで電気を消して就寝。
 やはり萌えの力は偉大だな! 恐怖は屈服した……!
 そしたら夢を見た。
 私は夢の中で、中学校の制服を着ている。
 自分が中学生じゃないことは分かっているが、制服を着て学校に行かなければならず、しかし中学生じゃない私が中学校に通うわけにいかない……。困った私があてもなく郊外をさまよう内に、一面すすき野原の平野にたどり着き、その中に一軒のこじゃれたお店らしきものを見つける。
 入ってみたらそこは飴やさんで、外は曇りのはずなのに、天窓からは抜けるような青空が見られる。小さな店内のショーケースには色とりどりの飴玉が並び、店員がいない代わりに、先述のテレビゲームの登場人物が先客としていた。
 ゲーム内の本物のそのキャラは肩当て・佩剣・ブーツという格好だが、夢に出てきたバージョンでは、ジーパンに半そでTシャツにサンダルという、きわめて現代風なラフな服装だった。そのキャラは、ゲーム中では十二歳年下の女の子と決闘して負けたり、『同情する』の情が(漢字で)書けるのに同が書けなかったりと、なかなか面白い人だった。しかも、険のない可愛らしい感じの顔立ちのお兄さんなので、私は何も警戒することなくその人に話しかける。

「あれー?? あんた××君じゃない。こんなトコロで何やっとん?」
「おっす! いや~実は俺いまナンタラカンタラでナンタラカンタラでナンタラカンタラでさー」

 話の内容は忘れたが、彼はあっけらかんとしているが何か困っている様子で……
 とにかく私は、彼に導かれて見知らぬ町へと歩いて行くのです。

 ついたのは無人の都市だった。同行相手が好きなゲームの知っているキャラなので、能天気にフラフラついてきた私だが、その都市を見てからさすがに不安になる。
 どうやら台風が来ているようで、風がびゅんびゅん吹いている。高層ビルの高みには、灰色の暗い雲が折り重なっている。しかもあちこちにワケのわからない銀色の液体が広がっていて、
「人間は死んだら金属の海になるんだぜ」
などと解説される。
不気味さを堪えて町を探検する。

いろいろと中略。

 あるビルに裏口から入ったら、そこにコケシの自動販売機があった。薄暗いビルの中、自販機の中のコケシがくるりと私のほうを見て、体を前後に揺さぶりながらケタケタ笑いだすのだ。ショーケースにがんがんコケシの頭がぶつかり、「あれが破れてコケシが出てきたら私は殺される!」と思った私は同行者を置いてけぼりにして逃げ出してしまうのだ。
「ちょっ……まてよオイッ!」
 と、焦りながら後を追いかけてくるゲームキャラのお兄さん。私は「アイツが囮になってくれれば逃げ切れる!」(最低)と思って走り続けるのだが、だんだん追いかけてくる声が「まあああああぁてよおおおおおおおおおぉおヴぉオオオオオオオオオオアアアアァッ!!」て感じで恐ろしくなってくる。
 その内、どういうわけか古民家のような建物に追い詰められ、その家の狭くて急な階段を駆け上る。物置のような部屋に身を隠していると、さっきまでイイお兄さんだったはずの同行者が、戸をギイィと開けて入ってきて、彼はこちらに歩いてくるたびに恐ろしい女へと姿を変えていく。寝る前に見たホラー映画のシーンと同じだ。そして私は叫ぶのだ。

「わ――私の本命キャラはアンタやなしに○○やねんッ!!」

 萌えは負けた。
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